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お金・保険

退職後の生活費を考える――今の支出を書き出してみよう

退職後にいくら必要かを考える第一歩は、自分の今の支出を一枚に並べることです。最初から将来の金額を言い当てなくても大丈夫。毎月使うお金、年に数回払うお金、一度だけ使うお金を分けると、残したい楽しみと確認が必要な費用が見えてきます。

人生の六合目 編集部 公開・情報確認:

この記事でできること

  • 月額・年額・一時費用を分け、同じ支出を二度足さない。
  • 収入は額面か手取りかをそろえ、税金・保険料の扱いを決める。
  • 退職直後とその先を分け、楽しみに使いたいお金も書き残す。

まずは直近の支出を集める

編集部からの提案は、直近3か月ほどの通帳・カード明細と、過去1年の大きな支払いを見返す方法です。家計簿を新しく買う必要はありません。紙でも、普段使う表計算でも進められます。

住まい、食費、光熱費、通信、移動、医療、趣味など、自分が使った項目だけを拾います。家計を誰かと分担しているなら、表が「自分の負担分」なのか「世帯全体」なのかを最初に書き、収入も同じ範囲でそろえましょう。

カードの購入明細と銀行のカード引落額は、同じ買い物を示す場合があります。購入明細を費目別に数えたら、引落額をもう一度支出に加えません。電子マネーも、チャージと利用の両方を足さないようにします。

月額・年額・一時費用を分けて記入する

下の表を写し、金額が分からない欄は「要確認」と残します。各行は必要に応じて分けてください。税金・社会保険料は、後で説明する手取りとの重複を確認してから入れます。

表は左右にスクロールして読めます。

自分の支出整理表。金額の単位は円
区分・項目元の金額と頻度月換算支払月・確認先
毎月:家賃・ローンなど住まい月__円__円契約・返済予定表
毎月:食費・光熱・通信・移動月__円__円明細から費目別に
毎月:医療・趣味・交流月__円__円残したい楽しみも記入
年払い等:保険・会費・車検など1年分__円年額÷12__月
自分で納付する税金・社会保険料対象期間__/金額__円同じ期間に換算対象年度・納付月も記入
一時費用:家電交換・修繕・最初の旅1回__円通常月と別枠予定時期__

2年ごとの支払いは、直近1年だけでは抜けます。たとえば車検は対象期間全体の費用を把握して月換算し、実際に払う月も控えます。ローンのボーナス払いがあれば、毎月返済に含まれているかも確かめます。

編集部の仮例:ある年払い費用が12万円なら、月換算は1万円です。「毎月の支出×12+年払い12万円」と計算するか、「月換算1万円を含む月額×12」と計算します。月換算後に年払い12万円を再び足すと、同じ費用を二度数えてしまいます。

月換算は比較のための数字です。実際の支払日は別なので、年払いに備える口座移動や積立と、支払った費用も二重に足さないようにしましょう。

収入は手取りか額面かをそろえる

収入の欄には、数字の横に「手取り」「額面」「未確認」を付けます。給与明細の振込額と、年金や退職金の見込額を、何も区別せず足すのは避けたいところです。

  • 手取りで比べる場合:すでに差し引かれた税金・社会保険料を支出にもう一度入れない。別に自分で納付する分は入れる。
  • 額面で比べる場合:自分が負担する税金・社会保険料を、天引き分も含めて別に整理する。同じ分を二度引かない。
  • 分からない場合:差引後の額を想像で埋めず、通知書や窓口で確認する。

退職金は、毎月繰り返し入る収入と別にします。受取見込額・受取時期・そこから予定する支出を一つの欄で管理し、預貯金の残高に含めた後で、退職金として再び加えないようにします。

退職後に変わる費用は、確認先も一緒に書く

通勤や仕事用の衣服が減るかもしれません。一方で、在宅時間や外出先が変われば光熱費や交通費も変わります。今の金額の横に「続く・減りそう・増えそう・要確認」を付け、根拠のある項目から書き換えます。

住民税は前年の所得を基に課税されるため、退職して給与がなくなっても納付が残る場合があります。今の天引きが終われば支出もゼロになる、と置かず、会社の精算内容と自治体の通知を照合しましょう。墨田区の退職後の住民税の説明でも、この時間差が案内されています。

退職後すぐに新しい勤務先の健康保険に加入するかどうかなどで、確認する手続きは変わります。任意継続・国民健康保険・家族の被扶養者となる方法にも、それぞれ条件があります。協会けんぽの退職後の健康保険案内を入口に、加入先の保険者や自治体へ保険料と対象条件を確認してください。現在の給与天引き額をそのまま使うとは限りません。

退職直後と、その先の暮らしを分けて見る

同じ表を「退職直後」「次の働き方が決まった後」「公的年金を受け取る時期」など、自分に必要な期間だけ複製します。退職日と年金の受取開始を同じ日として扱わず、収入が変わる時点を確かめます。

年金の見込額は、日本年金機構のねんきんネットで、今後の働き方などの条件を設定して試算できます。結果と一緒に、想定した働く期間・受取開始・試算日も残しましょう。

まずは同じ期間の収入と支出を比べ、足りない部分と未確認の部分を分けます。そのうえで「今の暮らしを続ける案」と「無理なく変更できる項目を一つ変えた案」を並べてみます。楽しみを全部削ることから始めず、本を読む時間や小さな旅など、残したいものを一つ書いておきませんか。

今日の一歩

年払いを一つ見つける

明細から、年に一度払っている費用を一つ探し、「年額・月換算・支払月」を書いてみましょう。すでに月の生活費に含めていないか確かめたら、今日はそこまでで十分です。

よくある質問

家計簿を付けていなくても始められますか?

始められます。家賃など金額が分かる項目から書き、現金の使い道は当面「未分類」として残します。分からない欄をゼロで埋めず、次の1か月で確かめると表を育てていけます。

旅行や修繕のお金も毎月の生活費に入れますか?

毎年予定する旅なら年額から月換算し、一度だけの旅や大きな修繕は別枠にすると見やすくなります。どちらの方法でも、積立額と実際の支払額を同じ合計に重ねて入れないことが大切です。

何年先まで計算すればよいですか?

まずは退職後1年の支払予定と、その次に収入が変わる時期を整理する方法があります。将来を一つの金額で固定せず、住まい・働き方・物価などが変わったら見直す前提で作りましょう。

確認した資料

制度やサービスの条件は、リンク先の最新案内もあわせてご確認ください。記入例・計画例は編集部の提案です。

人生の六合目 編集部

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