退職の制度・手続き
初めての退職、何から始める?会社への伝え方から最終出勤日までの流れ
誰に、いつ、どう伝えればよいのだろう。長く勤めた会社を初めて辞めるときの迷いを、一つずつ整理します。退職を切り出す前の確認から、上司への伝え方、引き継ぎ、最後の出勤日まで。会話と日程の例を見ながら、自分の予定を作っていきましょう。
最初に押さえる3点
- いきなり退職届を書く前に、退職の種類・会社の規程・有給休暇の残日数を確認する。
- 「退職日」「最終出勤日」「有給休暇を取る日」を分けて、希望の日程を作る。
- 通常は直属の上司に意思を伝え、人事への届出、引き継ぎ、返却・書類の受け取りへ進む。
新卒で入った会社に長く勤めてきた人にとって、退職は初めての手続きです。部下の仕事は教えられても、自分が会社を辞めるときに誰へ何を伝えるかは、知らなくて当然です。
この記事では、退職を切り出す前から最終出勤日までを順に案内します。読み終わったら、まず「会社の規程はどこにあるか」「いつ退職したいか」の2点から確認してみてください。
主に日本の会社員が、自分の意思で退職する場面を想定しています。定年・早期退職制度・期間の定めのある契約は、最初に手続きの違いを確認します。会話・日程・引き継ぎの例は編集部が作成した架空の例です。制度情報は2026年11月3日に確認しました。
初めての退職は、この順番で進める
初めからすべてを決める必要はありません。「自分で確認すること」と「会社と調整すること」を分けると、次の行動が見えてきます。
表は左右にスクロールできます。
| 段階 | すること | ここまで決まれば次へ |
|---|---|---|
| 1.切り出す前 | 退職の種類、就業規則、有給休暇、退職後の生活費を確認 | 自分の希望と、確認先がわかる |
| 2.日程を考える | 退職日・最終出勤日・休暇の希望を並べる | 上司に示せる日程案ができる |
| 3.意思を伝える | 面談をお願いし、退職の意思と希望日を伝える | 日程・社内手続きの確認へ進める |
| 4.届出・引き継ぎ | 指定書式を提出し、業務と資料を整理する | 誰に何を渡すかが決まる |
| 5.出勤終了の準備 | 周囲への連絡、貸与品・受取書類・連絡先を確認 | 最終日にすることが一覧になる |
| 6.最終出勤日 | 引き継ぎの確認、返却、挨拶を済ませる | 退職日までと退職後の予定がわかる |
体調不良やハラスメントで出勤が難しい場合は、この順番を無理に守ろうとせず、困ったときの相談先から確認してください。
1.自己都合・定年・早期退職制度のどれかを確認する
「早めに会社を辞めること」と「会社の早期退職制度を使うこと」は同じではありません。制度を使いたいのに、先に通常の自己都合退職を申し出ると、希望する条件で進められないことがあります。まず、自分に当てはまる入口を確かめましょう。
- 自分の判断で辞める:就業規則の退職手続きと、雇用契約に期間の定めがあるかを確認します。
- 定年を迎える:定年となる日、会社からの案内時期、退職届などの要否、再雇用を希望する場合の申出期限を人事へ確認します。「誕生日」「誕生月の末日」など、日付を推測しないことが大切です。
- 早期退職優遇制度・希望退職募集を使う:募集要項の対象者、応募期限、退職日、承認条件、退職金の加算条件を先に確認します。通常の退職届ではなく、専用の申込書を使う場合があります。
定年による契約終了、双方が合意する退職、自分から契約を終了させる辞職は、法律上も区別されます。[1] また、再雇用などで「契約期間:○年○月○日まで」と書かれた有期契約になっている人は、期間途中の退職に別の検討が必要です。無期契約の「2週間」の説明をそのまま当てはめないでください。[2]
会社から退職を求められている場合は、自分から辞めたい場合と事情が異なります。意味がわからないまま「一身上の都合」と書いて提出せず、退職の理由・条件を書面で確認し、必要なら外部へ相談してください。
2.切り出す前に、就業規則と手元の資料を確認する
規程の探し方と、見ておく項目
社内ポータル、人事の書式一覧、入社時の資料、職場に備え付けの就業規則を探します。見当たらなければ、人事に保管場所を聞いてかまいません。就業規則は、労働者が確認できるよう周知することが会社に求められています。[3]
保管場所を聞く例
「退職に関する規程と、必要な届出の書式を確認したいのですが、どこで閲覧できますか。退職金や有給休暇についての規程も教えてください」
- 申出の時期と提出先:何日前の申出を案内しているか。上司・人事・電子申請のどこへ提出するか。
- 契約と退職の条件:雇用契約の期間、定年、早期退職制度、退職金の条件。
- 有給休暇:残日数、次の付与日、失効する日、申請方法。
- 勤務終了に伴うこと:社宅・貸与品・社内サービスの利用終了日、立替経費の精算期限。
退職を決めたのか、まだ考えているのかを整理する
まだ迷っているなら、異動・勤務時間の変更・休職などの選択肢を確認する相談と、退職の申出を分けましょう。「退職します」と伝えたあとで、必ず撤回できるとは限りません。[1]
退職の意思が固まっている人も、次の収入までの生活費、退職金の見込み、退職翌日からの健康保険を一度確認しておきます。家計を共にする家族がいるなら、収入が変わる時期と過ごし方を共有しておくと、その後の日程を決めやすくなります。金額を整理するには退職後の生活費を書き出す記事を使えます。
3.退職日・最終出勤日・有給休暇を分けて日程を作る
退職日は、会社との雇用関係が終わる日。最終出勤日は、最後に実際に仕事をする日です。在宅勤務の人も、最後に勤務する日と考えてください。有給休暇をまとめて取ると、この2つの日付は離れます。休暇中も、退職日までは在職しています。
日程例:2027年6月30日に退職する場合
- 4月下旬:上司へ意思と希望日程を伝える。
- 5月~6月16日:届出、引き継ぎ、返却・受取書類の準備。
- 6月16日(水):最終出勤日。
- 6月17日(木)~30日(水):所定労働日10日分の有給休暇。
- 6月30日(水):退職日。
- 7月1日(木):退職後の健康保険などの切り替えの起点。
土日が休みで、この期間にほかの所定休日がなく、有給休暇が10日残っている人の架空の調整例です。会社と日程を確認できた場合を想定しています。「2か月前に言う」という法的な義務を示す例ではありません。
有給休暇は、もともと働く予定の日に使います。この例の土日4日間に有給休暇は使いません。「有給が40日ある」場合も、退職日から暦の40日前を数えるのではなく、勤務表の出勤予定日を40日分数えてみましょう。
何か月前に言えばよい?
予定を立てるときは、会社が案内する申出時期を確認し、引き継ぎと取りたい休暇を逆算します。たとえば引き継ぎに1か月、その後に休暇を2週間取りたいなら、最終出勤日の直前に伝える日程では調整が難しくなります。
法律上、期間の定めのない雇用契約で、労働者が一方的な意思表示により辞職する場合は、原則として申出から2週間で終了すると厚生労働省が説明しています。月給制・年俸制でも、この予告期間は同じです。双方の合意で日程を決める退職とは区別して考えます。会社の規程だけで辞職の予告期間を延ばせるわけではありません。[1]
「円滑に引き継ぎたいので早めに調整すること」と「何か月も辞められないこと」は別です。契約期間や意思表示の内容で判断が変わるため、会社と見解が合わない場合は労働相談窓口へ相談してください。
有給休暇を取りたいことも、同じ面談で伝える
残日数を確認したうえで、「退職日までのこの日に取得したい」と具体的に伝えます。年次有給休暇について会社には一定の場合に取得時季を変更する権利がありますが、退職日を越えて変更することはできません。大阪労働局も、退職間際の年休の請求についてこの点を案内しています。[4]
引き継ぎが進む日程を提案しつつ、取得希望を曖昧にしないことが大切です。「引き継ぎが終わるまで休暇は一切認めない」と言われ、話が進まない場合は、残日数・申請日・希望日・会社の回答をメモして相談しましょう。
4.誰に、どう切り出す?面談のお願いと伝え方
通常は直属の上司に、個別の時間をお願いする
一般的な進め方としては、会社の手続きに沿って直属の上司に伝えます。同僚への発表や取引先への連絡を先にするより、業務の体制と公表時期を相談しやすくなります。ただし、必ず直属の上司だけを通さなければ退職できないという意味ではありません。
朝礼の場や廊下で突然話すより、周囲に聞こえない場所で20~30分ほどの時間を取ってもらいましょう。在宅勤務なら、他の人が入らないオンライン面談でも構いません。
メール・チャットで面談をお願いする例
件名:面談のお時間について
○○部長
今後の勤務についてお伝えしたいことがあります。今週、個別に20~30分ほどお時間をいただけますでしょうか。私は○日午後、または○日午前でしたら調整できます。よろしくお願いいたします。
面談の依頼文で退職の話と明示したい場合は、「退職についてお伝えしたいことがあります」と書いてもかまいません。都合が合わなければ、具体的な候補日をもう一度聞きます。
面談では、退職の意思→希望日→調整したいことの順に
退職の意思が固まっている人の伝え方
「お時間をいただきありがとうございます。今後の生活について考えた結果、退職する意思を固めました。希望する退職日は6月30日です。有給休暇が10日残っているため、6月16日を最終出勤日とする日程を希望しています。担当業務を一覧にしてきましたので、引き継ぎと社内手続きの進め方を相談させてください」
一度に流暢に話す必要はありません。「退職の意思」「希望する日」「休暇の希望」を紙に書いて持っていけば十分です。日付がまだ仮なら、その点も伝えます。
理由は事実の範囲で、落ち着いて話せる程度に整理しましょう。たとえば「これからの生活を見直し、家族との時間や自分の活動を優先したいと考えました」。病気や介護、転職先などを作り話にする必要はありません。詳しい私生活まで話したくないときは、「個人的な事情のため、詳細は控えさせてください」と伝える方法もあります。
引き止められたときは、意思と日程の相談を分ける
考え直してほしいと言われたら
「お気遣いありがとうございます。十分に考えて決めたことで、退職の意思は変わりません。引き継ぎを進めたいので、退職日と担当の割り振りを確認させてください」
後任が決まるまで待ってほしいと言われたら
「後任の方が未定の業務は、手順と進捗を資料にまとめます。希望している日程に向け、まずどなたに引き継ぎ資料を確認いただけるか決めていただけますか」
その場で結論が出なければ、次の確認日を決めます。面談後は「本日お伝えした希望は○月○日退職・○月○日最終出勤です。未決定の点は○○です」と記録を残し、自分の希望と、会社と確認できた内容を混ぜないようにしましょう。
5.退職願・退職届は、書式と日付を確かめて提出する
「退職願」は合意による退職を申し込む書面、「退職届」は退職の意思を通知する書面として使われることが多い名称です。ただし、表題だけで法律上の効果や撤回の可否が決まるわけではありません。本文ややり取りも関係します。[2] まず、会社の指定書式、提出先、提出期限を確認してください。
通常の社内手続きでは、面談で意思と日程を伝えたうえで、案内された書式を提出すると進めやすくなります。会社独自の電子申請なら、紙を別に作る必要があるかも確認します。定年や希望退職募集の場合は、それぞれの専用手続きを優先して確認しましょう。
表は左右にスクロールできます。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 退職する日付 | 最終出勤日ではなく退職日。前の日程例なら「2027年6月30日」。 |
| 作成・提出の日付 | 退職日とは別。書式の指示に沿って実際の日付を記入する。 |
| 理由・申請区分 | 自分の事情や利用する制度と合っているか。会社に勧められた退職を、理解せず自己都合と書かない。 |
| 宛名・氏名・提出方法 | 指定された宛先、所属、署名等の要否を確認。提出した内容と提出日を控える。 |
たとえば通常の自己都合退職で「一身上の都合により、2027年6月30日をもって退職いたします」と書く場合、この日付は有給休暇の終了後の退職日です。この一文だけを万能の書式として使わず、申込みなのか通知なのかを含め、提出する書面全体を確認してください。
「まだ受け取れない」と言われ続ける、提出の記録が残せないなどの場合は、待ち続けずに相談窓口へ。後から撤回できるつもりで、とりあえず提出するのも避けましょう。
退職願・退職届の全文見本と、日付・宛名・封筒の書き方は、退職届・退職願の書き方と記入例をご覧ください。
6.引き継ぎは「仕事の一覧」を作るところから
長年勤めた人ほど、自分だけが知っている手順や、毎年同じ時期に来る仕事があります。文章を最初からきれいに仕上げるより、まず「定期業務」「進行中の案件」「年に数回の業務」を書き出します。
その一覧を上司と見て、引き継ぐ相手と優先順位を決めましょう。自分だけで後任を決めたり、担当外の仕事まで片づけたりする必要はありません。どこまで進め、残りを誰が引き受けるかを見える形にすることが大切です。
表は左右にスクロールできます。
| 業務と次の期限 | 月次の売上集計。6月分の提出は7月5日。 |
|---|---|
| 現在の状況 | 集計用のひな型を準備済み。6月後半のデータは未入力。 |
| 次にすること | 7月1日に各部署のデータを集め、集計後に上司の確認を受ける。 |
| 資料の場所 | 会社の共有フォルダ「営業/月次集計」。手順書と前年同月の資料を保存。 |
| 注意点・確認先 | 数字が合わなければ経理担当へ確認。前年のファイルを上書きしない。 |
| 引き継ぎ先と確認日 | 上司が指定した担当者へ説明。6月10日に実際の操作を一緒に確認。 |
資料を渡したら、後任者がファイルを開けるか、必要な権限があるかも確かめます。本人用のアカウントを他人に使わせず、社内のIT担当に権限移管やアカウントの扱いを相談してください。
後任が決まらない・仕事が終わらないとき
上司に「引き継ぎ先未定」「判断待ち」「最終出勤日までに終わらない見込み」を早めに一覧で報告します。たとえば「A案件は見積り回答待ちです。6月16日時点の状況を共有フォルダに残します。17日以降の担当者を決めてください」と、未完了の内容と次の行動を明確にします。
退職後もいつでも対応すると約束すると、自分も職場も区切りをつけにくくなります。退職後の対応を求められた場合は、当然に無償で引き受ける前提にせず、必要性・範囲・条件を別に確認しましょう。
7.同僚・取引先への挨拶は、伝える時期をそろえる
退職日が確認できたら、誰にいつ知らせるかを上司と相談します。取引先には、後任者と連絡先が決まってから案内すると、相手が次の問い合わせ先に困りません。まだ決まっていない予定を、確定事項として話さないようにします。
社内への短い挨拶文の例
このたび、6月30日付で退職することになりました。最終出勤日は6月16日です。これまで多くの場面で支えていただき、ありがとうございました。担当業務については○○さんへ引き継ぎます。残りの期間も、どうぞよろしくお願いいたします。
引き継ぎ先の名前は、本人・上司と確認してから記載します。長い退職理由や今後の予定を書く必要はありません。個人的に連絡を続けたい相手には、希望に応じて個別に連絡先を交換しましょう。
お菓子や贈り物は、退職手続きの必須条件ではありません。職場の慣習、贈答のルール、自分の予算を踏まえて決めれば十分です。贈り物の準備より、担当業務と連絡先が引き継がれているかを優先しましょう。
8.最終出勤日は「返す・受け取る・連絡先を残す」
最終日は挨拶や片づけで慌ただしくなります。数日前までに、人事・総務の返却一覧と自分の持ち物を照合しておきましょう。郵送で返す物は、宛先・期日・送料の扱いまで確認します。
会社へ返す物と、会社に残す情報
- 社員証、入館証、鍵、名刺、制服など。
- パソコン、携帯電話、充電器、記録媒体、その他の貸与品。
- 会社の書類・顧客資料・業務データ。自宅保管分の有無も確認。
- 担当案件の最終状況と、共有フォルダの場所。
- 立替経費、仮払金、会社のカードなどの精算。
端末の初期化や業務メールの削除は自己判断で行わず、会社の指示に従います。私用サービスを利用していた場合はログアウト等の扱いをIT担当へ確認し、会社の顧客情報やメール一式を私物の端末・個人メールへ持ち出さないようにします。
マイナンバーカードは、会社へ返す物ではない
健康保険の返却物は、昔の退職経験談と現在の取扱いが異なることがあります。協会けんぽは、退職後すぐに資格確認書を返すよう案内し、従来の水色の健康保険証は2025年12月2日以降、回収不要としています。[5]
マイナ保険証として使うマイナンバーカードそのものは、手元に保管します。有効期限内の資格確認書がある人は、扶養家族分も含めて会社・保険者へ返却方法を確認してください。最終出勤日から退職日まで休暇を取る場合は、退職日までの受診にも関わるので、いつ返すかを先に相談します。退職翌日以降は、元の資格では受診できません。[5]
会社からの書類は「今日もらう物」と「後日届く物」を分ける
離職票、源泉徴収票、健康保険の資格喪失を証明する書類などは、すべて最終出勤日にそろうとは限りません。必要な書類ごとに、発行予定と交付方法を人事へ聞き、送付先住所・私用の連絡先を伝えます。各書類の用途と依頼文は、会社からもらう書類の一覧で確認できます。
- 人事・給与担当の部署名、退職後も使える電話番号やメールアドレスを控えた。
- 離職票など、必要な書類の発行を依頼し、受取方法を確認した。
- 給与明細など自分に必要な資料を、会社が認める方法で保存した。
- 最終給与、退職金、立替経費の支払予定と確認方法を聞いた。
- 有給休暇中に必要な連絡の方法と、返却が残る物の期限を確認した。
退職後の健康保険・年金などは、書類が全部届くまで準備を止めず、退職前に加入先と必要書類を確かめておきます。日程例なら最終出勤日の6月16日ではなく、退職翌日の7月1日が切り替えの起点です。具体的な窓口と期限は退職後の手続き一覧へ進んでください。
話が進まない、上司に言えないときの相談先
上司本人からハラスメントを受けているなど、直接話すことが難しい場合は、人事、社内の相談窓口、労働組合など別の窓口を使ってかまいません。体調が悪いときは、受診や休養の相談を優先し、無理に対面の面談を設定しないでください。
「退職は認めない」「後任が入るまで日付を決めない」と言われる、有給休暇の扱いで折り合わない、退職を迫られているといった場合は、都道府県労働局などの総合労働相談コーナーで相談できます。[6]
相談の前に、雇用契約書、就業規則の該当箇所、退職を申し出た日、希望する退職日、会社とのメールや会話のメモを整理します。「いつ、誰に、何を伝え、どう返されたか」がわかると、状況を説明しやすくなります。資料がそろわなくても、まず窓口に事情を伝えてください。
初めての退職で、よくある質問
次の仕事が決まっていなくても、退職を申し出てよいですか?
次の勤務先が決まっていることが、退職を申し出るための一律の条件ではありません。しばらく休む人もいます。ただ、収入が途切れる期間の生活費と、健康保険・年金の手続きは先に確認しましょう。上司には、決まっていない転職先を無理に説明する必要はありません。
退職を伝える日に、退職届を持っていく必要はありますか?
最初の面談で提出するかは会社の手続きや状況によります。通常の調整では、規程と指定書式を確認し、退職の意思と希望日を伝えてから提出方法を確認すると進めやすくなります。届出を受け付けてもらえず話が進まない場合は、会社の案内を待ち続けず労働相談窓口へ相談してください。
有給休暇中に退職日を迎える場合、もう一度出勤しますか?
退職日だからというだけで、必ず再出勤する予定を組む必要はありません。最終出勤日までに返却や書類の手続きを済ませ、後日返す物は郵送などの方法を確認しておきます。会社から来社を求められた場合は、必要な作業と別の方法で対応できるかを確認しましょう。
上司に伝えたあと、退職日を変えたくなったら?
変更の希望を早めに伝え、会社と確認し直します。いったん確認した退職日を、自分の判断だけで変更したつもりにならないことが大切です。引き継ぎ、休暇、書類の日付も影響するため、変更できた内容を記録に残しましょう。
今日できる、最初の一歩
まずは、3つの空欄を埋めてみる
- 退職の規程がある場所・聞く相手:____
- 希望する退職日と、有給休暇の残日数:____
- 面談をお願いする相手と、連絡する日:____
まだわからない欄には「人事に聞く」と書けば大丈夫です。希望を言葉にし、確認先を一つ決める。その小さな準備から、初めての退職は進められます。
確認した公的資料
2026年11月3日確認。法律上の扱いと、編集部による会話・日程の提案を分けて掲載しています。会社独自の制度や個別の契約については、勤務先・相談窓口で確認してください。
- 厚生労働省:解雇と合意退職・辞職の違い
辞職と合意退職、無期契約の予告期間、2020年施行の民法改正後の月給制・年俸制の扱いを確認。
- 厚生労働省:労働者の退職、解雇、雇止め
退職の意思表示と書面の名称、有期契約の期間途中の退職について確認。
- 茨城労働局:就業規則について
就業規則の周知について確認。
- 大阪労働局:年次有給休暇
退職間際の年休請求と時季変更について確認。
- 協会けんぽ:退職後の資格確認書の取り扱い
退職翌日以降の資格、資格確認書の返却と従来の健康保険証の取扱いを確認。
- 厚生労働省:総合労働相談コーナーのご案内
労働問題の相談窓口と各地域の連絡先。